当店は、伝統的仏壇はもとより、家具調モダン仏壇の注文オーダーにも、積極的に取り組んでおります。
今回の無垢材のオーダー仏壇は、お客様宅の仏壇の設置場所に最も調和するであろう「山桜材」と、表面仕上げは「オイルフィニッシュ」を選んで頂きました。
山桜材は敷居にも用いられるほどの丈夫な木です。
オイルフィニッシュにしますと、普段のお手入れは柔らかい布で拭いて頂き、あとは何年かに1度ワックスを塗って頂ければ大丈夫という、大変楽チンな材質です。
仏壇のタイプは上置き型で、設置場所の関係上奥行は30cm等々、いろいろなご要望をお聞かせ頂き、ご要望に沿った形で設計・制作をさせて頂きました。
お客様がすでに総高さ28cmのお位牌をご用意されていましたので、標準的な作りの上置き型仏壇では、お位牌を設置するとお位牌が大きすぎて、後方のご本尊や両脇の絵像のどちらかが、隠れて見えなくなってしまうような状況でした。
そこで、この問題を解決するために、上段のご本尊と絵像を設置する檀(棚)と、お位牌を設置する檀との間を、通常より大きく開けました。
そして、仏具等を飾る檀を、全てこの奥行きで制作しました。
それと、ご本尊の後ろの所の雰囲気を変えたいとのことで、少し色の濃い、違う木目の山桜材を使用することで、背後の真ん中部分にコントラストをつけました。
山桜は色目の経年変化が早く、色目がより濃くなっていきます。今よりも、数年経つと背後のコントラストはより際立つと思われます。年を追うごとの変化も楽しみです。
雨戸(表扉)の「取っ手」の部分の、Rの曲線の切り込みや、上下の框(天板と底板)の表面にある3本の筋状のカットは、デザイン上のアクセントにもなっており、大変苦労した作業でもあります。
同じものをいくつも製作する工場生産のものでしたら機械で製材してしまうのでしょうが、私どものオーダー仏壇は木工師の手作業ですので、手作業ならではの良さと味わいが出されたのではないかと思います。
また、特に雨戸(表扉)の正面には大変気を遣い、反り返り防止を施しながら、左右が同じ様な柄となるよう、バランスが取ってあります。
雨戸(表扉)を開けた様子
ライトアップした様子
仏具なども、私どもがご用意させて頂いた中でお気に召した物があり、喜ばれました。
ご注文を受けてから、半年近くかかって納めさせて頂いたにもかかわらず、「待った甲斐がありました」と、大変ご満足を頂き、お喜びになって頂きました。
当店オリジナルの、完全注文オーダー仏壇の逸品です。
サイズ: 高さ 1,500mm 幅 500mm 奥行 475mm
仏檀の内陣は、従来の仏檀の伝統的技法を持つ職人たちの技を生かし、仏檀自体は和風テイストのモダンな家具調に仕上げています。
両方の特徴が見事に調和された仏檀に仕上がったと自負しております。
●木地
家具調仏檀の木地は完全手作りで、木工屋みしょう はやし弘志 氏に、ナラの無垢材(一部カツラとツキ板を使用)を中心に制作してもらいました。
仕上げも、生漆と松煙を何度も摺り込み、和風の味を表現しています。
高級感があり、自然な質感の木地
●小原和紙
内陣の欄間と引出しは、日展にも作品を出展されている 小原和紙工芸作家 福岡工房 福岡 洋介 氏に、担当していただきました。初めての試みでしたが、見事に調和できたのではと思っています。
柔らかく華やかな質感の、小原和紙の欄間
繊細な表情を見せる、小原和紙の引き出し
●仏具
また、仏具の陶器は、同じく、日展に作品を出展されている 陶芸作家 生宝陶苑 加藤 勝利 氏にお願いしました。
素朴で味わいのある、陶芸仏具
今後も完全手作りによる家具調仏檀や、従来の伝統的技法による本格的な仏檀の注文制作はもちろんのこと、
このような、伝統的な仏檀の良さとモダンな家具調の良さを融合させたタイプの、仏檀の注文制作も手掛けていきますので、よろしくお願い致します。
とにもかくにも、まずは、一度実物を当店でご覧になってみませんか?
当店の家具調オーダー仏壇の木地は、木工屋みしょう はやし弘志 氏を主とする、木工職人の手によって制作されています。
木工師・はやし弘志 氏は、木を愛し、何十年・何百年と生きてきた木の性質や特徴を活かし、使い手(お客様)が仏壇に接する姿を想像し、使い手の仕草や表情までも思い描きながら、それらを融合・調和させることを目指しています。
また、仏壇に使用する木材は、ほとんどの場合「無垢材」を使用し、自然な状態で少しでも長持ちするように様々な工夫が施してあります。
例えば、天然の木の特質と完成時の見た目のバランスを考慮した独自の仕掛けがしてあり、季節や湿度の変化による板材の伸縮や、反り返り防止も考慮された設計となっております。
お客様ご要望の仏壇に、お客様ご要望のご本尊様が、高さが高すぎて収まらないことがありました。
立弥陀仏像はどうしても高さが高くなります。お客様は三重県の方で、宗派は真宗高田派。真宗高田派は私も初めてのケースでした。
もちろん、仏壇かご本尊様のどちらかを変更する手だてもありますが、どちらも気に入られているご様子です。
そこで、ご本尊様の台座を交換して高さを低くし、仏壇にピッタリ収まる高さになりました。お客様にも大変喜んで頂きました。
舟立弥陀
高田派立弥陀
舟立弥陀の台座と、高田派立弥陀の台座を交換いたしました。
仏壇のサイズにピッタリと合った、ご本尊様になりました。
お客様のご要望により、仏間内の仏檀両脇の空間にぴったりと合う、オーダー家具の注文を受けさせていただきました。
当店が家具調仏檀の制作を依頼している、家具職人さんに制作していだただきました。
制作中のオーダー家具
引き出し収納
材質はナラ材を中心にして、引出しの反りやすい部分には、パイン修正材と合板を使用しました。
また、お客様のたってのご希望で、「打敷」(左下の写真の三角形の刺繍物)を畳まずに収納出来るように、打敷を吊るして収納するように工夫させて頂きました。
打敷の収納家具
仏間にピッタリのオーダー家具
(オーダー家具についても、お気軽にご相談ください。)
弊店では、フルオーダーメイドの仏壇のご注文が可能です。
フルオーダーメイドと言っても、なかなかイメージが湧かないかと思います。
そこで、弊店がご提案する注文オーダーメイド仏壇の、お客様にお選び頂く主な箇所をご説明をさせて頂きます。
●サイズ
総高さ、横幅、奥行き、戸開きの高さは、何cm(何尺)にするか。
大きさはどうされますか? または設置可能な大きさは?
●仏壇の形式
・伝統的
・宗派に合わせた内容
・和風 家具調モダン
・洋風 家具調モダン
・あるいは、これらの組み合わせ
仏壇の形式はどうされますか?
●仏壇に使用する木地(木材)
◆主に伝統的仏壇に使用する木地
・ヒノキ(檜・桧)
・ヒバ(檜葉)
・ツキ板などの天然木化粧合板
◆主に家具調モダン仏壇に使用する木地
・ナラ(楢)
・タモ
・チェリー
・ウォールナット
・ケヤキ(欅)
・サクラ(桜)
・ヤマザクラ(山桜)
・クリ(栗)
・クルミ(胡桃)
・メープル
・ブナ(椈)
家具調モダン仏壇の木地見本です。
左から、「くり」、「ケヤキ」、「クルミ」、「タモ」、「山桜」、「ナラ」、「ウォールナット」、「アメリカンチェリー」の順です。
木地見本の下半分は、オイルフィニッシュが施してあります。
※家具調モダン仏壇の木地は、「ナラ」、「タモ」がオススメです。
※複数の木材の組み合わせも可能です。
※上記以外の木材はご相談ください。
木地の木材はどうされますか?
●塗り材料
◆主に伝統的仏壇の塗り
・漆塗りのみ
・漆塗り + 蝋色(ろいろ)
・カシュー塗装
◆主に家具調モダン仏壇の塗り
・オイルフィニッシュ
・生漆(きうるし)仕上げ
・生漆(きうるし)+松煙仕上げ
・ウレタン塗装
ナラの材木の上部に、生漆と松煙を摺り込んだ、木地見本です。
※弊店では家具調モダン仏壇の塗りには、木の本来の性質や見た目の味、ぬくもりを活かすことが出来る、「オイルフィニッシュ」や「生漆仕上げ」をおすすめしております。
※材質によってはウレタン塗装なども賜ります。
塗りの表面仕上げはどうされますか?
●戸面金具(とおもてかなぐ)
◆製造法
・職人による完全手造り
・職人による一部手造り
・上等なプレス
・並プレス
・電鋳
電鋳とは、電気分解により電極表面に金属を電着させ、電極を原型としてこれと精密に同じ形状のものを複製する方法。
※上記の組み合わせも可能です。
◆色の選択
・色目をご選択ください。
戸面金具の製造法、色はどうされますか?
●内金具
◆製造法
・職人による完全手造り
・職人による一部手造り
・上等なプレス
・並プレス
・電鋳
※上記の組み合わせも可能です。
◆色の選択
・金メッキ
・銀メッキ
・真鍮メッキ
内金具の製造法、色はどうされますか?
●蒔絵
・どのような絵柄をどこに施すか。
※写真等を持ち込んで、写真等と同じ絵柄を施すことも可能。
蒔絵はどうされますか?
●彫物等
・職人による手彫り
・既成の彫物
※家具調モダンなら使わない選択も可能
彫物等はどうされますか?
●屋根回り
・伝統的な宗派に合わせる
・好きな形にする
※家具調モダンなら使わない選択も可能
屋根回りはどうされますか?
●金箔・金粉
どの部分に金箔や、金粉を施すか。
※家具調モダンなら、金箔は使わない選択も可能です。
金箔・金粉はどうされますか?
●その他形状等
その他の特別な形状の注文オーダーメイドは応相談。
何か特別なデザインをされますか?
伝統的仏壇の、個性的なデザインや技法をピックアップしてご紹介します。ご参考にしてください。
写真はすべて、弊店展示品の仏壇より抜粋しています。(販売済みで、すでに展示されていない場合もあります。)
左右とも、古い仏壇を修繕して新品同様にした仏壇のものです。
この仏壇は彫りがすばらしく、この彫りの仕事ができる職人さんは、今はそう多くはないはずです。精巧にてかつ繊細な、美しい彫刻です。
しっとりとした美しさの花の蒔絵です
葉の青く光っている部分は、青貝を使用しています。
障子の部分に紅葉と金箔を織り込んだ、特殊な和紙を使用しています。
外扉の内側にも、紅葉の蒔絵が施してあります。
仏壇上部に施した紅葉の彫刻です。個性的な洒落たデザインです。
扉の表金具です。落ち着いた雰囲気です。
弊店で人気ある仏壇のサイズと価格帯(税込価格)です。
あくまで大体の目安としてお考えください。もちろん、下記以外のサイズや価格帯のものも取り扱っております。
●伝統的な仏壇
伝統的な仏壇は、高さ、奥行き関係なく、「幅の広さ」で価格の目安が決まります。
幅 60~70cm
・展 示 品 180万円~250万円
・注文オーダー 250万円~
幅 82~90cm
・展 示 品 380万円~500万円
・注文オーダー 450万円~
●現代風な家具調モダン仏壇
幅 40~50cm 高さ 60~70cm 奥行 45cm [上置きタイプ]
・展 示 品 30万円~50万円
・注文オーダー 60万円~
幅 50~60cm 高さ 145~150cm 奥行 45cm
・展 示 品 80万円~120万円
・注文オーダー 150万円~
このサイトで弊店の雰囲気を知っていただき、もし気に入って頂けましたら、注文オーダーメイドに限らず「仏壇選びのことなら」なんでもご相談ください。
お仏壇のご注文の流れ
このサイトのメールフォームか、直接お電話でお問合せください。(当店でご購入するかどうかはご自由です。)
ご予約の上、ご来店ください(訪問も応相談)。ご不明な点がないように、お仏壇のご説明をいたします。
ご納得いただいてご購入をお考えなら、注文オーダーメイドにするか、展示品(完成品)にするかをお決めください。
※展示品の場合は、そのまま⑦へ
注文オーダーメイドの場合、細部の打ち合わせをいたします。大きさ、材料、デザイン、絵柄などをお選び頂きます。
既存のデザインを基にして、一部だけをお好きなものにすることも可能ですし、すべてを選ぶフルオーダーも可能です。
ご注文いただいた仕様を記入した受注票を作成します。
前金としてご注文金額の半額の支払いをもって正式契約とさせて頂き、仏壇の制作を開始し、完成させていきます。
(制作期間は約6ヶ月~1年程度ですが、仕様によっては1年以上かかる場合もあります。)
お宅様宅まで仏壇をご納品し、設置します。お仏壇・仏具の取り扱い方、仏具の飾り方等をご説明します。
※ご購入後のアフターケアもお任せください。